【 空想庭園 】

01. 三時のお茶会

さぁ、いらっしゃいませ
お茶会をはじめましょう

今宵のお客は夢見る子供
昨夜のお客はハートのクイーン

今度は何をお望みで?
紅茶と珈琲どちらをお好み?

カップを持って席に着こう
席に着いたらお茶会のはじまり

夢見る子供よ何を望む?
ここはお前の夢なのだから
何を言っても自由だよ

夢の中は何でも自由
夢の中は不思議が一杯

ここはお茶会という名の相談会
君たちにとってはそうだけど
僕らにとってはやっぱりお茶会

僕らのごちそうは君たちの悩み

さぁごちそうを吐き出しなよ
お茶会をはじめよう

02. 小さな足跡

この足跡は
さっき去ってしまった人のもの
この足跡は
さっき私に別れを告げた人のもの

それでも
追いかけようとは思わない

どれだけ恋しくても
どれだけ欲していても

叶わぬことは、確かにある
叶えてはならぬことは、確かにある

私より小さな足跡の持ち主は
私の秘密を抱えて消えてしまった

それがどれだけ
私にとって嬉しいことか知らないのに

ありがとう

今度会うときはもう小さな足跡じゃない
その日を願って
今は

さよなら

03. いたずら

「Trick or Treat?」

みんなくれるのはお菓子ばかり
たまにはイタズラしたいんだけどね

ジャック・オ・ランタン
お前もそう思うだろう?
でもお前はもうできないか
お前はもうカボチャなんだから

僕らの役目はイタズラなのに
誰もさせてくれないとなると
流石にストレス溜まっちゃうよ

「Trick or Treat?」

お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ

もう、どうでもいいからイタズラさせてよ
お菓子も飽きたよ

「Trick or Treat?」

イタズラさせてよ!

04. 鍵

その鍵は誰のもの?
私の鍵は誰のもの?

key

誰のものでありながら
誰の鍵ではありはしない

key

あなたの鍵が欲しいけど
私は決して手に入れれない

key

欲しいのに欲しいのに
結局手に入れることができない

key

その鍵は誰のもの?
あなたの鍵は誰のもの?
私の鍵は誰のもの?
すべてを開ける魔法の鍵
手に入れることは出来ない

key

誰も手にすることはできない

05. 不思議な扉

扉の奥には不思議が一杯
不思議の国へいらっしゃい

不思議な扉をお開けください
どこにでもある不思議な扉を

不思議な扉をお開けください
鍵はあなたの中にあります

不思議な扉をお開けください
そこは楽園 そこは幸福

不思議な扉をお開けください
そこは地獄 そこは不幸

不思議な扉をお開けください
そこは確かに不思議の国

不思議な扉をお開けください
故に天国故に地獄

不思議な扉をお開けください
不思議の国へようこそ

06. 秘密の花園

花の命は絶ってはならぬ
花は至上の美しさ

花は美しく咲かねばならぬ
それが花の務めなりて

花はどこでも美しく咲くわけではなく
花は花園で咲くものであり

花は至上の美しさ故
花は至上の楽園で咲き

花は至上の美しさ故
花は至上の清らかさ

秘密の楽園
秘密の花園

そこは至上の花が咲く

07. 広場

みんな、笑ってる
楽しそうに、はしゃいでる
ひなたのお部屋で笑ってる

太陽の光

笑ってる

みんなみんな笑ってる
広場にみんな集まって
みんなでとても楽しそう

お日様の匂いに包まれて
とてもとても楽しそうで

嬉しそうに笑ってる、子供達
どうかどうか幸福を

日向の匂いに祝福されて
どうかどうか幸福に

08. 禁じられた遊び

死体ごっこを始めよう
殺人ゲーム
葬式ごっこ
輪姦、和姦、自殺症

禁じられた遊びを始めよう
僕らはやってもいいんだよ
無粋な鍵をもってるから

禁じた遊びを始めよう
ホントはいつか真実へ
遊びじゃなくてホントウへ

禁じられた遊びを始めよう
そうしていつか
いつかいつか

禁じられた遊びを始めよう
そして狂人の出来上がり♪

09. 主役は誰?

舞台に一人の女優が立っている
彼女は一人演じている
彼女は独り演じている
観客もなしに、共演者もなしに
独り、独り
踊ってる

彼女は役を演じている
彼女は女優だから
彼女は彼女を演じている
彼女は彼女だから

演じている
演じている
彼女は彼女を演じている

演じている
演じている
独り、独り、観客のいない舞台で

彼女は独り演じている
観客のいない舞台で
誰もが独り演じている
観客のいない舞台で
『自分』という役を

誰もがみんな独りきり
主役は『私』

10. 残された疑問

抱えきれない、たくさんの傷
負いながら、笑っていました
痛くないわけではないのに
それでも、あなたは、笑っていました

あなたが何を考えていたのか
あなたが何故笑っていたのか
それは誰にもわかりません
あなたが何かを残しても
多分誰にもわからない

本当のことなんて少しだけ
嘘しか言えないあなただったから

あなたはどうして笑っていたのでしょうか
それは誰にもわかりません
あなたの言葉など誰一人
知る人なんていなかったから

残されたものは、数多く
疑問もたくさんありました

それでも私が知りたいことは
あなたの笑顔が嘘だったのか

それだけがどうしても、知りたいのです



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