[ 散文100のお題 ]


1.10000

数の羅列。
無意味なだけの代物。
何に使うのかは不明。
勿論、私のにとっても。

2.フレグランス。

匂いによって自分を飾り立てるモノ。
無意味なモノ。
少なくとも、子供にとっては。

3.間。

ソレは沈黙に似たもの。
しかし
沈黙とは全く違うモノ。

4.「実らない果実」

ソレはまるで悲しい恋のよう。
砕け散った硝子のかけら。

5.虚ろ

虚ろな精神。
虚ろな過去。
そして虚ろな未来。

さぁ、私は何をすればいい?

6.海鳥

悲しいから海に住む。
寂しいから海に住む。
恋しいから海に住む。

そして、人も。

7.γ線

透視するもの。
でも、想いまでは透視できない。

8.「硝子の境界線」

触れたら壊れてしまう。
触れなくても今にも壊れてしまいそう。

だから、お願い。
私に踏み込まないで。

9.「時計の針」

カチ、コチと。
刻む針は世界を紡ぐ。

未来を紡ぐ。

10.烏<カラス>

死を導くモノ。
死を笑うモノ。

死を暴くモノ。

11.みぞれ

雪ではない。
雨でもない。
なんて中途半端な存在。
だからこそ美しい。

12.喉。

その喉から紡がれる言葉は虚構。
いっそのこと潰れてしまえ。

13.鏡。

鏡の中、
映る私は一体誰?

14.あなたのいなくなった日。

どれだけ時が経とうとも、
決して忘れられない。
それだけ、あなたが大切だった。

15.意識という深い海。

その海にたゆたい、
すべて見ない振りをして、
永遠に、逃げて、

それでもいつかは姿を現す。
意識の、思考の、海。

16.「心音」

とくん、とくんと。
あまりに穏やかなそれに、
泣きそうになった日々があった。

17.「朝焼け」

闇を浸食する緋色。
絶望と、希望と、
変わりゆく日々と、
変わらない日々の、
はじまり。

18.「私の欠片」

私はココにいるから。
これが私だから。

誰か私に触れて。
そして触れないで。

19.手負いの獣

傷は癒されない。
孤独は癒されない。

誰も気付かない。
抱え込んだ傷の多さに。

20.耳を欹てて

誰も、何も、聞こえない。
欲しい言葉は誰も、
決して、手に入らない。

21.今日と明日との狭間

宵闇の中に包まれて。
お願いだから、眠らせて。

22.皆無

0はあり、
0はない。

皆無なのは、かろうじて。
純粋な狂気。

23.相容れないモノ

白と黒。
正気と狂気。
希望と絶望。

相容れないモノの筈。

なのにどうして、
こんなことに。

24.万有引力

万有引力は、引き合う孤独の力である。
宇宙はひずむが故に。
世界がひずむが故に。

人が人を求め合う、孤独の力。

25.白煙

煙を掴むことはできない。
どれだけ目に見えていようとも、
決して出来ないこと。

煙はただよって、いつかは消えてゆくが性。

26.流れる糸

流れた糸は川のよう。
白銀と、緋色の、川。

27.きみのてのひらにキス。

姫君に忠誠を誓う騎士のように。

それ以上は近づけない。
私は王子ではないのだから。

28.強い手と長い睫。

貴方はそんなにも美しいのに、
貴方はそんなにも真っ赤な手を持っている。

そんなにも美しいのに、
傷だらけの、手。

29.指輪。

小さな枷。
逃げ出さないための、
比翼の鳥のための。

30.携帯電話

首輪に繋がれた犬のように、
誰もが持っている。

31.あきらめましょう。

絶対に、あきらめたりしない。

32.宝探し

何を探せばいいのだろう。
何処で探せばいいのだろう。

見つけるのが永遠の命題。

33.秘密基地

秘密は秘密のままで、
誰にも暴かれない。

34.平行線

いつまでたっても平行線。
どこまでいっても平行線。
それがこの世の摂理。
交わらないモノは、
いつまで経っても、
どこまでいっても、
平行線の、まま。

35.そぅっと覗いてみてごらん

覗いても何も見えなかった。
幼い頃には見えたモノはもうこの世になく。
失ったのは小さな純粋。

36.わたがし

ふわふわと、ふわふわと。
甘いままではいられない。

37.見えないもの、
  見えないはずのもの

それでも、
見えるのだから仕方がない。

全てを受け入れ、
閉じていた目を開く。

38.本能に従え

本能に従い、飢えをしのぐ。
そして犯した罪は?

39.ダブルベッド

あまりにも大きすぎた。
私には私一人しかいないのに。

40.あやかし

この世で一番怖いのは、
この世のものではないものではなく、
人間という種族。

41.しせん

死線を越えろ。
死を覚悟しろ。
生きていけ。

42.カルネアデスの板

いきたいから、
誰だって殺してみせる。

43.パンドラの箱

飛び出した絶望。
残っていた希望。
神様は何故、あんなものを?

44.シンデレラの靴

誰もが幸福になれるわけじゃない。
所詮、選ばれた者だけ。

45.永遠の愛-eternal love-

まやかしだとわかっていても、
永遠の愛を誓う。

誓った想いだけは真実だから。

46.何事も言葉で暴く必要はない

全てが嘘で満ちた世界の中、
何を暴いても、もう、全て同じ。

47.青空教室

青空の下でやり直そう。
すべてはここから。

48.僕はこの目で嘘をつく

誰もが皆嘘吐きだから、
何も言わなくてもいい。

49.私をあげる

そんなものいらない。
あなたは私には重すぎる。

50.禁断の果実

禁断でありながら蜜。
もう、禁断は禁断ではない。

51.気の狂いそうな平凡な日常

それこそ幸福。
それ故に幸福。

52.そのままの君

私は私のまま。
貴方は貴方のまま。

変わることはない。
変わる必要などないのだから。

53.残酷な夢

にっこり笑ってあかを見よう。

そんな夢を見た。

54.ピーターパンシンドローム

子供のままがいいのだろうか。
大人になればいいのだろうか。
結局はどっちもどっちで、
誰も何も決められはしない。

55.人形

意志など持たぬまま、
人に操られるだけ。

全てを放棄し眠りについた、
哀れな哀れな魂。

56.ハルシオン

眠りを。
他には何も要らない。
ただ安息を。

57.裸婦の肖像

それは美しい。
しかし決して美しいものではない。

58.セックスと純潔

純潔はいつまで経っても純潔。
どれだけ汚されても、
いつまでも保たれる。

59.唇から愛

零れ出た愛は垂れ流し。
枯れ果てる前にまた注がれ。

60.長い夜

それでも夜は明けるから。
永遠はないから。

61.ビタミンC

いらないものはいらない。
必要ないものは必要ない。
どれだけ弊害が出ようとも、
いらないものはいらないのだから。

62.優しい体温

ぬくもりが欲しくて、
泣いた夜。

63.新しい世界

新しい世界にようこそ。
今までの私にさよなら。

64.気づかないふり

気付かないふりをして、
永遠に気付かないふりをして、

どうか、
嘘を、

65.回復する傷

また、笑顔を。

66.ミルクティー

甘い砂糖とミルクを入れ、
本来の味をぼかして。

そうでもしなければ飲み込めない。
この、

67.夢見心地

いつまでも、このままで。

願っても、叶わない。

68.じゃんけん

すべてが相乗効果。
誰もが勝てて、誰も勝てない。

69.サンドイッチ

いつも、ありがとう。
私を生かしてくれて。

70.チェス

それは戦争ごっこ。
本物の戦争も、こうなってしまえばいいのに。

71.ポーカーフェイス

そこから読みとれる感情はなく、
ただただ虚無を。

72.朝

始まりと、終わりを。
そして夢を。

73.ドミノ倒し

倒れたまま起きあがれない。
脆い硝子の境界線上。

74.ベストフレンド

ありがとうと、さようなら。
貴方に感謝と別れを。
そして、いつかまた逢いましょう。

75.春

全ての息吹を抱いて、
全ての花を咲かせましょう。

76.彼の車

何処へ行こう?

遠い遠いところへ。
誰も辿り着けないところへ。

77.御伽噺

誰も気付かない。
どれだけ狂気が満ちあふれていても。

78.うた

うたおう。
一緒にうたおう。

79.たとえばこんな愛し方

貴方が死んでも、離してあげない。
死んでも一緒。

80.夏の海

美しいものは儚く、
浸食され汚されてしまった蒼。

81.王様

王であろうと誰であろうと、
叶わないことは確かにある。

82.生徒会室

権力の証。
そんなものいらないのに。

83.空白

決して埋められない透明。
それすらも私。

84.なかったことにして

事実は事実。
そんなことできはしない。

85.雪

空からの白き結晶。
美しき驚異達。

86.殴り合いの喧嘩

出来たらどれだけいいのだろうか。
そうしたら私も
答えを見つけられるのかもしれないのに。

87.親不孝

決して、
親より早く死んではならない。

88.長距離電話

貴方に届け、この思い。

89.ココア

甘く甘く、
溶かして。

90.古い映画館

それでも、形あるモノは崩れるのだから。
誰も見向きもしない。

91.ベクトル

一緒で違う。
違って一緒。

同じであろうが違っていようが、
結局は合致すればいい。

92.ヨーグルト

支えてくれて、ありがとう。
食べ物には、感謝を。

93.美貌

そんな美貌を持っていても、
傲慢ならばすべてが無意味。

94.粉雪

さらさらさらさら。
うたうように、積もっていく。

95.賽は投げられた

世界の賽は投げられた。
私の賽も同時に。

どう転がるかは、誰にもわからない。

96.…

沈黙は愛すべき美徳である。

97.うそ

世界の全てが虚構。
誰もが気付いていながら指摘できない。

98.肯定の言葉が欲しかっただけ

「はい」と言えば満足?
でもそんなのは偽りだから、
私は結局真実を選ぶ。

貴方に苦しみを。

99.お帰りなさい

貴方が帰ってきてくれて、とてもうれしい。
今度こそ、一緒に。

100.また逢いましょう

「サヨナラ」だけが人生だから。
その次にはまた出会いを。
そして再会を。

「サヨナラ」だけが人生だから。
お別れの次を願って。



提供先:泪品切。