数の羅列。 無意味なだけの代物。 何に使うのかは不明。 勿論、私のにとっても。 匂いによって自分を飾り立てるモノ。 無意味なモノ。 少なくとも、子供にとっては。
3.間。 ソレはまるで悲しい恋のよう。 砕け散った硝子のかけら。 虚ろな精神。 虚ろな過去。 そして虚ろな未来。 さぁ、私は何をすればいい? 悲しいから海に住む。 寂しいから海に住む。 恋しいから海に住む。 そして、人も。
7.γ線 触れたら壊れてしまう。 触れなくても今にも壊れてしまいそう。 だから、お願い。 私に踏み込まないで。 カチ、コチと。 刻む針は世界を紡ぐ。 未来を紡ぐ。 死を導くモノ。 死を笑うモノ。 死を暴くモノ。
11.みぞれ その喉から紡がれる言葉は虚構。 いっそのこと潰れてしまえ。 鏡の中、 映る私は一体誰? どれだけ時が経とうとも、 決して忘れられない。 それだけ、あなたが大切だった。
15.意識という深い海。 とくん、とくんと。 あまりに穏やかなそれに、 泣きそうになった日々があった。 闇を浸食する緋色。 絶望と、希望と、 変わりゆく日々と、 変わらない日々の、 はじまり。 私はココにいるから。 これが私だから。 誰か私に触れて。 そして触れないで。
19.手負いの獣 誰も、何も、聞こえない。 欲しい言葉は誰も、 決して、手に入らない。 宵闇の中に包まれて。 お願いだから、眠らせて。 0はあり、 0はない。 皆無なのは、かろうじて。 純粋な狂気。
23.相容れないモノ 万有引力は、引き合う孤独の力である。 宇宙はひずむが故に。 世界がひずむが故に。 人が人を求め合う、孤独の力。 煙を掴むことはできない。 どれだけ目に見えていようとも、 決して出来ないこと。 煙はただよって、いつかは消えてゆくが性。 流れた糸は川のよう。 白銀と、緋色の、川。
27.きみのてのひらにキス。 貴方はそんなにも美しいのに、 貴方はそんなにも真っ赤な手を持っている。 そんなにも美しいのに、 傷だらけの、手。 小さな枷。 逃げ出さないための、 比翼の鳥のための。 首輪に繋がれた犬のように、 誰もが持っている。
31.あきらめましょう。 何を探せばいいのだろう。 何処で探せばいいのだろう。 見つけるのが永遠の命題。 秘密は秘密のままで、 誰にも暴かれない。 いつまでたっても平行線。 どこまでいっても平行線。 それがこの世の摂理。 交わらないモノは、 いつまで経っても、 どこまでいっても、 平行線の、まま。
35.そぅっと覗いてみてごらん ふわふわと、ふわふわと。 甘いままではいられない。 見えないはずのもの それでも、 見えるのだから仕方がない。 全てを受け入れ、 閉じていた目を開く。 本能に従い、飢えをしのぐ。 そして犯した罪は?
39.ダブルベッド この世で一番怖いのは、 この世のものではないものではなく、 人間という種族。 死線を越えろ。 死を覚悟しろ。 生きていけ。 いきたいから、 誰だって殺してみせる。
43.パンドラの箱 誰もが幸福になれるわけじゃない。 所詮、選ばれた者だけ。 まやかしだとわかっていても、 永遠の愛を誓う。 誓った想いだけは真実だから。 全てが嘘で満ちた世界の中、 何を暴いても、もう、全て同じ。
47.青空教室 誰もが皆嘘吐きだから、 何も言わなくてもいい。 そんなものいらない。 あなたは私には重すぎる。 禁断でありながら蜜。 もう、禁断は禁断ではない。
51.気の狂いそうな平凡な日常 私は私のまま。 貴方は貴方のまま。 変わることはない。 変わる必要などないのだから。 にっこり笑ってあかを見よう。 そんな夢を見た。 子供のままがいいのだろうか。 大人になればいいのだろうか。 結局はどっちもどっちで、 誰も何も決められはしない。
55.人形 眠りを。 他には何も要らない。 ただ安息を。 それは美しい。 しかし決して美しいものではない。 純潔はいつまで経っても純潔。 どれだけ汚されても、 いつまでも保たれる。
59.唇から愛 それでも夜は明けるから。 永遠はないから。 いらないものはいらない。 必要ないものは必要ない。 どれだけ弊害が出ようとも、 いらないものはいらないのだから。 ぬくもりが欲しくて、 泣いた夜。
63.新しい世界 気付かないふりをして、 永遠に気付かないふりをして、 どうか、 嘘を、 また、笑顔を。 甘い砂糖とミルクを入れ、 本来の味をぼかして。 そうでもしなければ飲み込めない。 この、
67.夢見心地 すべてが相乗効果。 誰もが勝てて、誰も勝てない。 いつも、ありがとう。 私を生かしてくれて。 それは戦争ごっこ。 本物の戦争も、こうなってしまえばいいのに。
71.ポーカーフェイス 始まりと、終わりを。 そして夢を。 倒れたまま起きあがれない。 脆い硝子の境界線上。 ありがとうと、さようなら。 貴方に感謝と別れを。 そして、いつかまた逢いましょう。
75.春 何処へ行こう? 遠い遠いところへ。 誰も辿り着けないところへ。 誰も気付かない。 どれだけ狂気が満ちあふれていても。 うたおう。 一緒にうたおう。
79.たとえばこんな愛し方 美しいものは儚く、 浸食され汚されてしまった蒼。 王であろうと誰であろうと、 叶わないことは確かにある。 権力の証。 そんなものいらないのに。
83.空白 事実は事実。 そんなことできはしない。 空からの白き結晶。 美しき驚異達。 出来たらどれだけいいのだろうか。 そうしたら私も 答えを見つけられるのかもしれないのに。
87.親不孝 貴方に届け、この思い。 甘く甘く、 溶かして。 それでも、形あるモノは崩れるのだから。 誰も見向きもしない。
91.ベクトル 支えてくれて、ありがとう。 食べ物には、感謝を。 そんな美貌を持っていても、 傲慢ならばすべてが無意味。 さらさらさらさら。 うたうように、積もっていく。
95.賽は投げられた 沈黙は愛すべき美徳である。 世界の全てが虚構。 誰もが気付いていながら指摘できない。 「はい」と言えば満足? でもそんなのは偽りだから、 私は結局真実を選ぶ。 貴方に苦しみを。
99.お帰りなさい 「サヨナラ」だけが人生だから。 その次にはまた出会いを。 そして再会を。 「サヨナラ」だけが人生だから。 お別れの次を願って。 提供先:泪品切。
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