endless
ver.pop'n music
***Noble Wishのネタバレが含まれています。


 雨が、降っていた。
 涙のように、降っていた。


 今日、リデルの葬儀が終わった。
 葬儀と言っても簡単な物で、黒死病に罹った物の中では上等な物だったような気がする。
 一応人の親ということか、それとも貴族の見栄か。リデルは中々真っ当な葬儀をしてもらえたようだ。

 …自分は、リデルが罹っていたそれが黒死病などではないということを知っていた。
 知っていて、それでも放置して、彼女を■■■■して。
 だけどそれが始まりだ。

 それが、今が始まりなのだ。
 これから少し忙しくなる。
 まずは彼女の体をあの土地に埋めよう。そしてこの土地の土を一緒に埋めよう。
 それが出来たならリデルのあの部屋と同じような内装をした部屋を作ろう。彼女が目覚めたときに不安にならないように。


 彼女のために。彼女のために。彼女のために。
 ただそれだけのために、今の自分は動いている。


 …そして、結局最後には■■■しまうのに、何をしているのだろうという自分の言葉に蓋をした。



---
生前の直後のお話。