アオイトリ



「下ばかり見ている君と俺と、上ばかり見ている彼らと。一緒にいたら、ちょうどいいよね」
「…そうかもしれない。だけど、そうじゃないわ」


「それじゃあ一緒にいようか!」
「何でですか」


「貴方の思考と私の思考の中間くらいがちょうどいいんでしたっけ」
「よし、じゃあここは俺の意見を参考に!」
「それ、全然中間じゃありません」



「私には世界を救えるくらいの大きな力はない。でも、貴方一人を助けられるくらいの力はある」


 いつの間にか大好きになっていた、大切な人。


「だから、助けてあげる」


 私が助けてあげる。


「さようなら、だいすきなひと」


 かなしいくらいに、ないてしまうくらいに、すきなひと。



 さよならさよなら、だいすきだったよ。



アオイトリ
− ある日、世界の片隅で −



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